読み物

ヤマチクさんとのお道具コラボ

おうち料理の“基準値”が上がる
お箸3点セットを作っちゃいました。

ヤマチク3代目 山崎彰悟 / シズる商店 番頭 鳥羽周作

1963年創業。
以来、熊本県南関町で
竹のお箸を作り続ける「ヤマチク」さん。

県内産の天然の竹にこだわり、
手作業で丁寧につくられる
ヤマチクさんのお箸は、
美しさと機能性を兼ね備えていて、
日々の暮らしを豊かにしてくれます。

今回、シズる商店では
そんなヤマチクさんと一緒に、
「おうちの料理の基準値が上がる」(©鳥羽周作)
というお箸3点セットを共同開発いたしました。

この新作お箸に、どのような思いを込めたのか。

箸に人生を捧げる
ヤマチク3代目の山崎彰悟さんと、
シズる商店・番頭の鳥羽周作が
「箸愛」を語りあいます。

やまさき・しょうご

1989年福岡県生まれ。
株式会社ヤマチク 専務取締役。
熊本で「竹の、箸だけ。」をコンセプトに竹の箸を製作する
ヤマチク三代目(別名:箸おじさん)として、
伝統的な竹のお箸を再び食卓の定番アイテムとするため、
また竹産業を活性化するため、
さらに地元・南関町を、面白いまちへするために
日々奔走している。

調理箸はこの3本があれば、もうOK

まずはヤマチクさんの箸作りのこだわり、
大切にしている思いなどをお聞かせください。

山崎

私たちは、竹のお箸がもういちど
日本の食卓の定番アイテムになることを願って、
ものづくりをしています。
ご存知のように、現在の主流は安価な輸入木材や
プラスチック製のお箸で、
竹のお箸を使われている方は少ない。
そもそも竹自体が素材として扱われなくなり、
竹産業自体が衰退、竹を切る職人さんも減り、
里山が荒れてしまい…(悲しい顔で)

鳥羽

これですよ!
ヤマチクさんのものづくりは
「ただ売れればいい」というものではなく、
社会課題を解決したいとか、
地域産業を盛り上げたいとか、
そういうことが根底にある。
僕もそうだけど、
ヤマチクさんの箸を使われる方は、
そこの部分に共感されている方が
多いんじゃないですかね。
もちろん使い心地が最高なのは言うまでもないですが。

 

「ヤマチクさんの箸を知ってしまったら、もう虜になるしかないでしょ」(鳥羽)

山﨑

いいものをつくるのは大前提です。
本当にいいものでなければ、
多くの方に手にとっていただけませんし、
継続的にお使いいただけない。
私たちはとにかくいいものをつくり、
お箸文化と里山文化を未来に繋げていきたいんです。

ヤマチクさんの思い、伝わりました!
さて、今回のお箸3点セット。
パスタ箸、盛付け箸、炒め箸、
いずれも調理用に使うアイテムですね。

鳥羽

僕、断言しちゃいますけど、
調理箸はこの3本あれば、もうOK。
どんな調理シーンにも対応できますね。
個別にいうと、まずパスタ箸。
これがヤバすぎる!!(←興奮気味に)

ちなみに、どこがどうすごいんですか?

鳥羽

パスタを茹でるときのお湯の抵抗具合がいい。
細い箸だと抜けていく感じがあるし、
太すぎても使いづらい。なのでこの絶妙な太さですよ。
加えて、竹特有のね。ほら、しなっちゃうのよ。

「このパスタ箸は、マジで最高なんで絶対に使ってほしい」(鳥羽)
鳥羽

パスタは深めの鍋で茹でてほしいんですけど、
そうなると箸の長さもすごく重要で。
これ、33センチあるんですよ。
あとはパスタを傷つけないように、
めちゃくちゃ細いペーパーで表面を削って、
ツルツルに仕上げているのが超最高!

パスタを傷つけないように…? 
パスタ傷があるかないかって、
そんなに違うものなんですか?

鳥羽

違います!パスタの表面に傷がつくと、
フライパンでの乳化作業のとき、
余分な小麦粉が落ちて、乳化し過ぎちゃう。
だから僕、パスタを茹でる時、
一本ずつ検品してますもん。
ヒビが入っていたりするのは、
全部抜いてから鍋に入れます。
とにかく、パスタに傷をつけないことが大切。
だから、この箸はパスタを傷つけないよう、
ツルツルに仕上げられてるんです。

 

料理をする人間の理想を形にした箸

炒め箸はいかがです?

鳥羽

これがまたいいんですよ。
強度があってし、
手にフィットするから、すごく安定する。
野菜を炒めるときに、力を入れて
混ぜることができるんですよね。

山﨑

炒めるときは混ぜるだけではなくて、
つまむ動作も入るじゃないですか。
混ぜるだけに特化するんだったら、
(太い)パスタ箸でもいいけど、
炒めるときは混ぜるに加えてつまんだりするので、
そこを意識して形を整えました。



鳥羽

レバニラのレバーを、つかんでひっくり返すとか、
めちゃくちゃやりやすいんですよね。
あと炒めているキャベツをひっくり返すとか。
炒めるときの動作から逆算して、
料理をする側の理想を形にしてくれたのがこの箸です。

最後に盛付け箸です。これは箸先がかなり細いですね。

鳥羽

そこ! そこなんだよね!
盛り付けは、繊細な仕事ですから、
それができるようにお願いしました。

山﨑

箸先は1ミリぐらいの細さに仕上げています。


鳥羽

西洋料理のシェフは、盛付けのとき
ピンセット使う人多いじゃないですか。
僕は天の邪鬼なので、
日本人だったらお箸だろ、ってことで
ピンセット代わりになるような盛付け箸がほしくて、
それでヤマチクさんにオーダーしたんです(笑)。
だから、もう本当に繊細な作業ができちゃうんですよね。

山﨑

私たちは、いままでプロのシェフとかかわって
ものづくりをすることがなかったので、
鳥羽さんたちとやり取りをしていく中で、
料理に対する解像度も、すごくあがりましたね。

鳥羽

それは僕らも同じで、ヤマチクさんとご一緒したことで、
自分が今まで使っていた箸を疑いはじめました(苦笑)。
この盛付け箸もやたらと長いと思いません?
でも長いことに意味があるんです。
長いからお皿から離れることができる。
結果、より高いところから、
俯瞰の視点で盛り付けることを
可能にしてくれているんです。
全体のバランスを見て盛付けられるから、
綺麗に盛ることができる、というわけです。


山﨑

この箸は、そういうフレンチの一流シェフの方が
「本気」で使うことにも対応してますし、
ご自宅でいうと、お弁当を詰めるときの
細かい作業にも使えるかなと思います。

鳥羽

弁当はめっちゃいいですね。

山﨑

そうなんです。お弁当を詰めるとき、
これだけ細くてから、
繊細な作業と力強い作業がどっちともできる。
だからお弁当をギュッと詰めるときに、
ものすごく威力を発揮してくれるんです。

鳥羽

ポイントは長さ、細さ、しなり。
これらが絶妙なバランスで調整されている、
この盛付け箸は最強ですよ。

いい道具を使えば、料理の解像度が上がる


鳥羽

やっぱり、料理をおいしくする上で
道具の良し悪しはとても重要です。
どんなに技術があるシェフでも、
こびりついちゃうようなフライパンで、
ふわふわなオムレツはできないです。
適した大きさだってあります。
卵2個分だったら18 ㎝の、
卵3個だったら21 ㎝のフライパンが理想、
みたいな感じでね。

箸も同じで、その料理に適したものがあると。

鳥羽

絶対にそうなんですよね。
だって使いづらい菜箸で揚げ物をすると、
つまむのに手こずって
わずか3秒の違いが生まれたりします。
たったそれだけで揚げ物の出来が変わることもある。
道具に対して深く考えることで、
気にしていなかったことが気になるようになる。
つまりは、お料理の基準値が上がるんですよね。
そうなると、お箸は暮らしを豊かにするツールとなる。

山﨑

お箸は、暮らしを豊かにするツールになる。
それはまさに私たちが目指していることでもあります。

鳥羽

結局、僕たちがやろうとしていることって、
めちゃくちゃ意識が高いこともでなくて、
ほんのちょっと上を、
スタンダードにしていくことのお手伝いなんです。
日本の台所にヤマチクさんのお箸がある。
それって、今よりもやっぱり「ちょっと上」で。
そんなちょっとした“底上げ”を、
僕たちはしていきたいと思っているんですよ。

この記事の商品

シェフと職人がつくった菜箸

パスタ箸、盛り付け箸、炒め箸、調理箸はこの3組があればもうOK!な3点セットです。
太く、つかみやすく、麺を傷つけないパスタ箸。細く長く、細やかな配置も思いのままの盛り付け箸。
強く、かつ具材をつまめる繊細さも併せ持つ炒め箸。
それぞれの調理過程に合わせて形をつくっているので、
使っているうちにお料理のポイントも学べてしまいます。今回コラボ・オーダーさせていただいたのは、
熊本でおよそ60年にわたってお箸づくりを営むヤマチクさん。
強くしなやかな竹の素材へのこだわり、その愛、技術は、
すばらしいの一言に尽きます。
優れた道具は、毎日のお料理の楽しさやレベルをグッと引き上げてくれます。

くわしく